フラーレンとは?
美しい形状のフラーレン
最近「フラーレン」というナノテク素材が、注目を集めているのをご存知でしょうか? フラーレンとは炭素原子が球状につながって、60あるいは70の面を持つ分子の構造のことを言います。1985年に発見された物質です。直径はわずか1ナノメートル(1メートルの10億分の1)ほどで、サッカーボールのような形をしているようです。
フラーレンは非常に美しい整った形をしています。科学者は美しいものには機能が伴うという発想を持っているため、多くの学者がこのフラーレンの研究に取り組んだようです。
そして1991年の「サイエンス」誌で、一つの論文が発表されました。それは、フラーレンは人体にとって有害なラジカル(活性酸素のこと)をスポンジのように吸収して無害化する効果を持っているという内容の論文でした。フラーレンが「ラジカルスポンジ」と呼ばれるのは、そのためです。さらには他の物質と結合しやすい、金属原子を入れると超伝導性を示すなど、研究によって様々な性質が明らかになっていったのです。
実用化されるフラーレン
1998年当時、フラーレンの価格は1グラムで4万円だったそうです。そこで量産化が行われ、現在では当時よりも低価格となり、様々な分野で実用化が進んでいます。その中で真っ先に実用化が行われたのが、ゴルフボールをはじめとしたスポーツ用品でした。フラーレンには他の物質と結合しやすいという性質があるので、スポーツ用品における強くて反発力が高い素材を作り出すのに、非常に都合がよかったわけですね。
そして女性の方ならご存知の通り、化粧品の分野でもフラーレンは実用化が行われています。フラーレンには抗酸化(美白化)効果もあるので、スキンケアとしても有効なのです。
そもそもシミやシワは、紫外線を浴びて発生する活性酸素が原因となっています。活性酸素は不安定な原子や分子なのですが、多面体のフラーレンがそれぞれの面で取り込んでくれるので、非常に効果的に活性酸素を吸収して無害化してくれるというわけです。
またフラーレンには抗酸化・美白化効果があるだけでなく、優れた保湿作用やコラーゲン生成促進作用、老化防止効果もあることで知られています。そのため美容・スキンケア分野でフラーレンは大きな注目を浴び、現在ではフラーレン化粧品も続々と登場しています。女性にとっては心強い救世主の誕生ですね。また化粧品以外では育毛剤への実験も進められているそうなので、世の男性陣にとっても期待が高まるのではないでしょうか。